バンガロールでスタートアップのインド法人を立ち上げ中な文科系男子のインド日記()

大手損保→人材ベンチャー→実家のあれこれ→日系現地法人→バンガロールで日系スタートアップ法人立ち上げとふらふらしている文科系男子のインド備忘録

備忘録:インド・バンガロールのスタートアップ事情(日系動向まとめ・その1)

題名がインドのスタートアップだからと言って、別に轆轤を回して、「インドのスタートアップはぁ~~~!!!!!インドのこのトレンド!!!!」とか評論家ぶるつもりは一切ないです。

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とはいえ、「オサダさん、バンガロールってインドのシリコンバレーなんでしょ!!インドのスタートアップとかの動き教えてよ。」はあるあるなので、まずは日系プレイヤーの動きを耳学でまとめてみましたよと。記事が長くなりすぎてしまったので、政府系&ファンドでまずは第一弾っす。

 

【留意点】投資推奨記事ではないです、投資は自己責任でよろです。

 

 

1.ざっくりまとめ

おおまかに4つに分かれるのでしょうかね。まぁ公開情報からじゃあ、これくらいしか言えないでしょうね。

JETRO:世耕大臣肝入りの「日印スタートアップハブ」を発動。

独立系VC:独自性を出してポートフォリオを形成。

大手CVC:B,Cシリーズのスタートアップに対して着実に投資を実行。

日系スタートアップ:市場をリサーチしつつ、インドへ橋頭保を構築しつつあり。

 

2.それぞれのプレイヤーの動向

では、それぞれのプレイヤーの動向を見ていきましょうか。

 

2-1 JETRO

菊の代紋(日本政府)を掲げているJETRO。某海賊王的な解釈を入れると、権限もでかいし世界政府的な感じっすかねw。2018年4月に日本の本国からも世耕経産大臣が来て、「日印スタートアップハブじゃい!!!!!」と宣言してから、9月にも大きめなイベントを5星ホテルでぶち上げて存在感やべぇと思いました。

osadaken-india.hatenablog.com

 

流石は政府、どんなサービスを受けることができるかというと、至れり尽くせりですわwww

1. 現地ブリーフィングサービス
現地エコシステムのビジネス環境・最新動向を紹介します。(1時間程度)大企業・業界団体等の方もご利用いただけます。

 

2. メンタリング(事業機会・資金調達等)
現地エコシステムを活用したビジネス展開を目指す日系スタートアップに対して、提携先アクセラレータのメンターより、事業機会や資金調達等に関するアドバイス、また、ピッチ・プレゼンテーションに関するアドバイス等提供します。ビデオ通話での面談実施も可能です。
基本上限時間は1社・1拠点あたり10時間までとします。

 

3. 現地パートナー候補・VC等投資家の紹介

2.のメンタリング実施後、提携先アクセラレータを通じて、次の追加支援を行う場合もございます。ただし、ご利用者の準備状況やアクセラレータが持つコネクションにより、必ずしもご希望に添えない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

現地パートナー候補企業、VC等投資家の紹介(基本1社・1拠点3件まで)
現地政府支援機関、有力アクセラレータ等の紹介
ミートアップイベントへの参加アレンジ


4. コワーキングスペースの利用
現地のスタートアップ用コワーキングスペースについて、無料で提供いたします。入居に先立ち、提携先アクセラレータとの個別面談の利用を推奨します。1社・1拠点最大3カ月までとします。但し各拠点、申し込みの状況により異なります。

引用元:グローバル・アクセラレーション・ハブ | ジェトロのサービス - ジェトロ

 

おっ、バンガロールの事例がありましたよと。どうやら、こーいう感じで日本からのスタートアップ進出をサポートしているみたいっすね。インド進出の入り口を作るために情報提供とキーマンや有力プレイヤーとの橋渡しをしている感じなんでしょうかねぇ。

newspicks.com

 

2-2独立系VC

2-2-1 Incubate Fund

シード期のスタートアップに対して投資を実行しているようです。

今んとこ10社からなるポートフォリオ形成っすね。

www.incubatefund.in

 

2-2-2 Beenext

圧巻の22社投資。すげぇ数wwww。

AからCまでよりどりみどり。

www.beenext.com

 

2-2-3リブライト

東南アジアを中心に投資ファンドを組成しているリブライトですね。インドでは9社に対して投資を実行しています。バンガロールに専任担当もおりますね。

Portfolio – Rebright Partners

 

2-2-4アカツキ

直近の動きとしては、アカツキですかね。エンタメ系向けのインドスタートアップ投資は初めて聞くので興味深いですね。

prtimes.jp

 

2-3大手系

2-3-1ドリームインキュベータ

最近、バンガロールにも事務所が出てきて、拠点をムンバイから移したのかなぁという印象。投資先は7社で、ファンドも組成しているからもっとインド向けへの投資が増えそうな予感。

投資先情報(インド) | DI

DIインドデジタル投資組合(子会社)設立 | DI | IR情報/2018年

 

2-3-2電通

海外での圧倒的勢いでの買収攻勢といえば電通。インドでも同様で、トータルで何社買収したのか完全に追い切れていませんわ。(;´・ω・)2013年以降でインドで9社くらい買収で、子会社たくさんすぎてカオスwwwという所感。世界大手のWPPとのインドデスマッチを制するには規模の経済ってことなんでしょうか。

www.nikkei.com

 

2-3-3リクルート

 人材紹介のRGFではなく、本体付きの事業投資部隊ですね。有名どころで言えば、物流最適化のLocusを皮切りに、フィンテック系への投資も実施され、ポートフォリオを増やしていっている状態ですかね。

 

2-3-4三井物産

三井物産ゆうたら、大型投資(グローバルコンシューマー、コロンビアアジア)といった事業投資系が目立ちましたが、最近スタートアップへ食指を伸ばし始めたみたいです。事業投資先とのシナジー形成が狙いでしょうか。

www.mitsui.com

 

2-3-5豊田通商

直近だと、この投資が目立ちましたかね。自動車(AUTO)は豊田通商の牙城なので、中古車市場にもポジションを張っていこうということなんでしょうか。

www.nikkei.com

 

ということで、政府系とファンド・大手系のまとめでした。次はここで追いきれなかった動向をまとめていきますよと。