バンガロールでスタートアップのインド法人を立ち上げ中な文科系男子のインド日記()

大手損保→人材ベンチャー→実家のあれこれ→日系現地法人→バンガロールで日系スタートアップ法人立ち上げとふらふらしている文科系男子のインド備忘録

インドでの働き方:インドにおける現地採用の光と闇

表記からして、どこかのプロ市民っぽく、「現地採用は駐在に比べて抑圧されている!!!!」「現地採用は搾取されている!!!!!」「駐在員は恵まれている!!!!」とか言う気は一切ないですよ。そーいう痛いプロ市民じみたことはインド共産党毛沢東主義派(CPIM)とかに行けばいいんじゃないですか(笑)

 

ってか駐在員と現地採用は、そもそもアサイン理由とかミッションが違って、「ねじれの位置」だから、いくら論じたところで意味がないのでは?というのが私見でござる。

 

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【 脚注】

インド共産党毛沢東主義派:

インドの共産主義者の中でも体制転覆のためならテロOK・暴力推奨なマジ危ない極左系。共産主義でも危ない方々がまだいるんかいという。

 

ということで、良い面だけではなく、光も闇もまるっと備忘録として書くことを目指しているので、気を付けにゃならない点もいくつかまとめてみました。とはいえ、個人ベースで感じたことなので一般論ではなく、悪しからず。恐らくこれが全てではないはずです。

   

 

光(1)リプレイスメントや立ち上げならラッキー!

たぶん、稀ですが、そーいう案件があれば、営業・人事・経理・総務といったあらゆる要素を回していかなければならないので、いわゆる「マネジメント経験」を求めている人にとっては得難い経験なのではないでしょうか。といっても経験者優遇な感じなんでしょうかね。

 

光(2)「日系企業向け○○責任者」っていう裁量

「日系全部よろ!!!日本関係は全部お任せ!!」は重いっちゃあ重いんですかね。

一応、GoogleMapからカルナータカ州とかバンガロールの面積を引っ張ってきましたが、カルナータカ州全体担当になれば、日本の国土(377,972km2)の約半分くらいの規模感ですかね。バンガロール都市部となれば、東京都23区よりちょっと大きな対象範囲ですかね。でも郊外あるから結局イメージは1都3県全部っていう感じですか。

 

【面積データ】

カルナータカ州全土:191,791km2

バンガロール都市部面積:709km2

マイソール面積:152km2

ハイデラバード面積:650km2

チェンナイ面積:426km2

(データソース:Google Map)

 

広大な土地・市場において、220拠点くらいある日系企業向けのセールスやカスタマーケアが全部一手に任されてかつ、ナショナルスタッフとチームビルディングしつつ勤務っていうのはある種ダイナミックなのかと。

 

闇(1)まぁ、変動費用項目扱いだよね

私の思い込みかもしれませんが、「現地採用=その現地法人での直接採用」となるので、雇用という観点においては日本本社からの出向ではなく、ナショナルスタッフと同じ扱いになりますわな。

なので、業績が危なくなったりすると、変動費用扱いで雇い止めになることもある(リストラ)のではないでしょうか。日本と比べると、雇用は安定しないので、一種のサバイバルになりますね。

 

 

闇(2)駐在とは違うぜ?

いろんな手当?つく訳ないですよ、そもそものミッションやアサインの過程が違うんですから。加えて、レイヤーの違いが鮮明な印象を受けます。現地採用は現場の指揮官的な位置づけで、駐在員は経営層や○○統括といった印象ですね。

 

ですので、そもそものアサイン目的が違うのに、駐在と認識を混同して臨むと、想像していたんとちゃうん、、、というギャップが生まれるのではないでしょうかね。

 

だから、このような論争が発生してしまうわけですね(小並感

osadaken-india.hatenablog.com

 

 

闇(3)ブラックな事例もちらほら聞くぜ?

私が聞いた事例では以下ですかね。聞いててびっくりしましたよ。

  • 給料未払い。
  • オファーレターと実際の職務内容が違う。
  • 期初で握った目標とは全くかい離した目標を押し付けてくる。
  • 上司の駐在員が「人事権ない」とウソついて評価を放置。
  • 期中にいきなり、目標未達ならクビと宣告してくる。
  • ブラック過ぎて、従業員が蒸発。
  • etc.....

このようなミスマッチを防ぐには、地場で働く日本人やエージェントさんにファクトチェックをお願いし続けるしかないのでしょうか。

 

闇(4)ナショナルスタッフ上司&同僚は運ゲー説

これも運ゲーになってしまいますかね。ナショナルスタッフが上司になった場合、意思疎通の問題とビジネスプロトコル合う合わないの問題が複雑に絡みあって、全然合いませんでしたって時が地獄ですね。

 

聞いた話だと、こんなところですか。管理職だけじゃないな、一般のナショナルスタッフでもやばい方はいらっしゃるな。てか日本もインドも変わらないのでは説。

 

【傾向】

  • Excel見て感想だけ言う中間管理職
  • 圧力だけ掛けて、自分は何もしない中間管理職
  • 知識ひけらかしておしまいで実績ゼロな自称シニアスタッフ
  • 未経験なのに、自分で経験豊富と言ってしまうアマチュア

 

【やばかった事例】

  • 営業に同行して、1言も話さないのに「おれはこのお客さんと関係ができているから任せて欲しい。」と嘘ぶいて、結局何もやっていない自称ベテラン営業。いわゆるカードキャプターならぬ名刺コレクターさくら。彼の口癖は「おれは業界20年のベテラン。」20年同じ業界を転々としていたんですねぇ。
  • 全く経験値がないのに、「おれには経験がある」と言って仕事任せても全部ミスだらけだが一切非を認めない若手。アマチュアなんでしょ分かったよ。
  • 自分が起因のミスでお客さんを怒らせているのに、「サーこれは私の仕事ではないです。あなたがやってください。あとよろ!」という自称お客様窓口。あれ、One-Windowであなたが責任持つのだったよね?
  • 営業数字の圧力が強めであるが、「良い見積もりが欲しいならおれに何でも言え」と言う癖に、いざその時となったら、「本社マターだから無理。」という言い訳ばかりの中間管理職。ちなみにExcelは見ることができず、特に洞察も示唆もない。

 

「愚痴ってないで、社内の改善や自分からの影響力発揮せよ」とおっしゃる方もいらっしゃるかもですが、まぁ同じラインの現地採用ジャパニーズから言っても効果は薄いのではと思案。正論だけ言いましてもって感じですかね。。てかアサイン目的違いますってこともありますからね。根深い問題ですが、彼らの直上ラインの上司に相談していくしかないのでしょうね。

 

番外編:海外新卒就職って生存バイアスじゃね?

海外新卒就職って、いわゆる生存バイアスだと思うのですよね。1年満たないで辞めていった方も多く聞きますもん。ある種、中途&即戦力至上主義な中で、いきなり新卒が飛び込んでも・・ってことなのでしょうか。

特徴はこんな感じですかね。

【傾向】

  • 教育環境が整っていない中で、未経験でいろんな業務担当しオーバーフロー
  • ビジネスプロトコルが未学習な中で無理に営業してパンク
  • そもそも海外での就労経験がなく、ナショナルスタッフとの軋轢でノックアウト

となると、日本の終身雇用制ってある意味、教育もしっかり受けることができていいんじゃねぇかと思う次第です。「会社は学校じゃねぇ!!!!!」と怒鳴られそうですけど。

 

という感じでございました。キャリアは人それぞれですから、現地採用を選ぶなら選んで後悔がないように勤めればいいのではと。

 

【追記その1】他の実例紹介:すげぇ事例があった!

ありましたよ、すごい実体験が・・・・前編後編に分かれている大作ですが、まさに暗部を書ききっている実体験ですわ。すげぇの一言ですよ。

 

目次を抜粋しますが、パワーワードだらけですよ。

【インドで現地採用職を志望するべきでない理由(目次抜粋)】

  1. そもそもキャリアになるかが不明瞭

  2. 人材企業が役に立たない

  3. 現地採用社員を育成しない

  4. 社内制度が未整備だし整備する気がない
  5. 組織のコンプライアンスに欠ける

  6. 上司が現地採用に向き合わない

  7. 孤独

  8. エリアの格差が大きい

引用元:

https://jpn-i-ind.hatenablog.com/entry/2019/09/15/235639

 

実際の記事はこちらです。一読すべきですね。何も知らないままでインドへ来るよりかは光と暗部の両方をちゃんと知り、暗部をどうやって最小限に抑え、光の部分を最大化するようにムーブせにゃあならんと思う訳です。

 

jpn-i-ind.hatenablog.com

 

jpn-i-ind.hatenablog.com

 

【追記その2】もう一つ、面白い記事がありました!

たぶん、デリー&グルガオンのコンサル(たぶん日系なんだろうなぁ)で勤務されている方の記事を見つけました。キャリア形成という観点からの切り口は面白いのでリンク紹介します。個人的には専門性が身に付かないというポイントでなぜ専門性がつかないのか考察で続報が欲しいです。

 

【リンク先】

www.chaichai.info

 

あと、同ブログで現地採用のキャリア論についてよくまとまった記事があるので、現地採用のダークサイドとライトサイド両方見つつ、現地採用としてのキャリア戦略とかをまとめるのに便利なのではないかと思案しましたよっと。

 

【リンク先】

www.chaichai.info